マンションアパートオーナー様へ
計画を開始した。
家の建て替えを行う。
もちろん、普通の建て替えではない。
手間の三角屋根の辺りが私、濱田の自邸、その他が4軒の賃貸、
一風変わった建て替え計画である。
そもそも自邸の建て替え計画は17年も前から上がっていた話。
父が他界し、母と兄が残った土地をどうするのか、と議論していたのが始まりでした。
某ゼネコンがプランを持ってきましたが、それは学生向けのルームマンションに、
母の自邸を付け加えるプログラムでした。
結果的に当時の建て替え計画は中止となりましたが、その中止の判断は正しかったと思えます。
もっといえば、母がその6年後に他界したので、
もし建設していたら私達兄弟はとんでもない事になっていたでしょう。
- 分筆する為には建設した建物は解体し、それ相応の費用がかさむ。
- 逆に分筆することができなくなり、
2次的に相続が発生した場合にかなり面倒になる。
など。その経験から踏まえると、
- 不動産はできるだけ軽い状態にしておいた方がよい。
- 軽々しく不動産投資プランにのらない。
上記2点は是非とも検討して頂きたい点だと思います。
ここで私は、「賃貸集合住宅の経営者」としての知識を得たのでした。
そして17年の時を経て、自邸建て替えと集合住宅建築の計画は進んでいきました。
設計・プランニングするにあたって、
出来るだけ豊かな空間で
ご近所様たちと温かいコミュニケーションをとりながら
楽しく生活ができる空間をご提供したいという想いで設計をいたしました。
この建物は単純に通路から入るものではありません。
写真の通り、建物と建物の間にくぼんだ空間があり・・・
この空間がオープンとなったプライベートエリアです。
ここに小さなテーブルを置けばティータイムを過ごす場所となり通路を通りかかった隣人と挨拶を交わすことでコミュニケーションが生まれます。
小さなお子さんはこのポケットパークで安全に遊ぶこともできます。
この集合住宅は、まさに自邸を建てる想いで完成しました。
床材はチークの無垢フローリング。
2階にリビング・ダイニングキッチンを設けており、私の最も大切にしている
採光・通風
をしっかり考えた空間となっています。
賃貸経営は「経営」です。ご入居者様に気に入っていただけるだけでなく、ご入居者様の幸せな生活を願うことが、オーナーとしての役割なのではないでしょうか?
ご入居者様が住みたいと思えるデザインであったり、設備であったり、素材であったり、間取りであったり・・・これを考えずに、オーナー目線・建設会社目線で建ててしまっては、入居者様の心に響く建物を建てることは恐らく、難しいでしょう。
さらには地域の特性から、どんなご入居者様に住んで頂きたいのか、年代や家族構成を絞り、マーケティング戦略も立てることも必要です。
そしてやはり、1人の建築士として伝えたい事は、花や木々などの緑で心を癒す空間を取り入れ、採光、通風までしっかりと考え、そこに住まわれる方が快適で健康で、安らげる場所を、創り続けていくことが私の使命であります。